競合を受け入れて、最後に勝ち残る
工務店が競合を避けるような受注戦略で工務店の受注拡大をすることは難しい。理由は時代の流れに逆らっていることになるからです。多くの建築主は他の工務店やハウスメーカーと並行して進めて行く傾向がありますので、最初から競合を避ける営業をしないことも重要なことです。
“競合を受け入れて、最後に勝ち残る”の考え方は企業戦略です。この企業戦略は工務店の企業力を大きく高めます。考えてみますと、競合は決して不都合なことばかりでなく、建築主側・工務店側の双方にもメリットがあります。
建築主側のメリットは、比較しながら、住宅建築を進めて行くことは、選択・判断・決断を、より正しくできるわけです。一方、工務店側は、建築主に望まれない工務店は自然に淘汰され、同時に、各工務店は競争することで、建築主へ高い満足度を提供するために企業力を高めていけるようになります。
工務店が競合を受け入れる姿勢は好ましい企業姿勢として、お客さんに歓迎されるでしょう。そして、「競合は良いことである」と理解し認めることは、工務店側の営業の企業戦略をいろいろ変えていきます。競合を受け入れる姿勢は、
✔他社と打合せ中のお客さんへ、割込み営業ができる
✔お客さんを、他社の住宅展示場や現場見学会へ案内して建築意識を高めることができる
✔お客さんを囲い込みすることなく、競合しながら、継続的に営業を進めて行けるようになる
✔他社の提案を参考に、さらに良い提案をしていける。
何よりも、お客さんに「住宅建築で、失敗・後悔しないためには、比較しながら、理性的に進めて行くことが大事です。」と、正論を堂々と言えることです。
それでは、どうすれば「競合に参加し競合に勝つ」ことができるのか、競合に勝つ、一般論は、各工務店には、何がしの特長や差別があるものです。その特長や差別を、営業を進めて行く過程で上手に印象づけて、競合に勝てる布石を打っていくことです。
しかし実情は、契約する前は、設計担当者が時間をかけて打合せをすることはなく、工事にしてもせいぜい現場を見せる程度で
す。それでは建築主に工務店の本当の良さをわかってもらえない。、本当に設計・工事・サービスの良さを理解してくれるのは、契約後に進めて行く建築業務の過程です。
しかし、それでは遅いわけです。契約するまでは営業が中心に業務を進めて行きますから、営業業務で競合に勝つことが必須の条件となります。
それでは、どうすれば「競合に参加し、競合に勝つ」ことができるのか?住ブレーンが提唱していることは、最初から「勝てるステージで、勝てる営業をする」ことです。
多様化した個々のテーマについて勝つ方法をいろいろ考えることは困難ですので、最初から「勝てるステージ」で「勝てる営業をする」ことです。
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